記載した内容は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資する際は自己判断でお願いいたします。
企業概要
伯東株式会社(7433)は、エレクトロニクス業界を中心に事業を展開する専門商社・メーカーです。電子部品、電子・電気機器、工業薬品などの分野で多角的にビジネスを展開し、特に生成AI関連のデータセンター向け需要に注力しています。また、2024年9月に株式会社クリアライズを買収し、受託分析・水処理事業を拡大しています。
2025年3月期 第3四半期決算(2024年4月1日~12月31日)
主要財務指標(前年同期比増減率)
売上高:1,408億80百万円(+0.4%)
営業利益:64億06百万円(+1.1%)
経常利益:61億38百万円(+3.3%)
親会社株主に帰属する四半期純利益:42億86百万円(+6.9%)
包括利益:50億63百万円(+5.3%)
1株当たり四半期純利益:227.84円(前年同期比+13.71円)
セグメント別業績(前年同期比増減率)
電子部品事業:1,117億80百万円(+0.4%)
電子・電気機器事業:200億93百万円(-0.8%)
工業薬品事業:79億56百万円(-5.6%)
その他事業(受託分析・試験評価など):13億65百万円(+63.1%)
財務状況(2024年12月31日時点)
総資産:1,478億25百万円(前年同期比+100億65百万円)
純資産:659億76百万円(+42百万円)
自己資本比率:44.6%(前年同期47.9%)
配当状況
配当金は年間260円を予定(前年280円から減額)。
自己資本比率が低下(47.9% → 44.6%)しており、財務戦略の影響が伺える。
業績見通し(2025年3月期 通期予想)
売上高:1,900億円(+4.4%)
営業利益:75億円(-1.8%)
経常利益:69億円(-0.2%)
親会社株主に帰属する当期純利益:49億円(-5.3%)
1株当たり当期純利益:260.61円
ポイント
①業績の安定
売上高は前年同期比+0.4%と横ばいだが、営業利益・経常利益・純利益は微増。
生成AI関連のデータセンター向け事業が好調で、車載向けも一部回復傾向。
一方で、半導体パッケージ基板市場の設備投資停滞や石油石化分野の低迷が影響。
②収益性の改善
営業利益率は前年より改善(前年同四半期6.3% → 6.4%)。
1株当たり純利益も増加。
まとめ
伯東株式会社は、生成AI関連や電子部品市場での強みを活かし、売上を維持しながら利益を伸ばしています。しかし、電子・電気機器事業や工業薬品事業では減収が続いており、今後の事業構造転換が課題となりそうです。また、クリアライズの買収による新規事業拡大が今後の成長戦略のカギを握るでしょう。