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8007 高島 2025.3Q

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記載した内容は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資する際は自己判断でお願いいたします。

企業概要

高島株式会社(証券コード: 8007)は、東証に上場する企業で、建材、産業資材、電子・デバイスの各セグメントで事業を展開しています。特に、建設資材や産業資材の取り扱いに強みを持ち、安定した収益基盤を築いています。また、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画「サステナV(バリュー)」に基づき、ROE8.0%以上、ROIC6.0%以上の達成を目標に掲げています。

2025年3月期 第3四半期決算のポイント

連結業績

売上高:711.3億円(前年同期比 +7.1%)
営業利益:16.4億円(同 △0.7%)
経常利益:15.5億円(同 △15.5%)
親会社株主に帰属する四半期純利益:9.7億円(同 △20.1%)
EBITDA:28.2億円(同 +8.5%)

売上高は増加したものの、営業利益・経常利益・純利益は前年同期を下回りました。これは、為替差損や投資有価証券売却益が前年同期にはあったものの、当期にはなかったことが影響しています。

セグメント別業績

<建材セグメント>
売上高:468.2億円(前年同期比 +9.9%)
セグメント利益:13.0億円(同 △20.8%)

大型物件の獲得と岩水開発株式会社の貢献により増収。ただし、一部物件の収益性低下や断熱資材の市場低迷が影響し、利益は減少。

<産業資材セグメント>
売上高:131.7億円(同 +5.7%)
セグメント利益:7.2億円(同 +38.4%)

自動車関連や電子機器部材の受注増加、鉄道車輌関連の回復、繊維関連の好調が寄与。

<電子・デバイスセグメント>
売上高:111.7億円(同 △0.6%)
セグメント利益:6.0億円(同 +107.1%)
デジタルカメラ関連の受注拡大により減収ながら利益増。

<賃貸不動産セグメント>
2024年3月期に賃貸ホテル売却済みのため、売上・利益ともにゼロ。

財政状態

総資産:619.5億円(前年同期比 +2.6%)
純資産:236.3億円(同 +0.2%)
自己資本比率:38.2%(前年同期 39.0%)

流動資産の増加や投資有価証券の増加が見られる一方で、短期借入金の増加により流動負債が増加。現金及び預金は減少傾向。

配当

2024年3月期実績:年間60円
2025年3月期予想:年間80円(前年より+20円)
配当性向:85.7%

成長投資を進める一方で、株主還元を重視し、配当性向80%以上・総還元性向100%とする方針。

2025年3月期 通期業績予想

売上高:940.0億円(前年同期比 +4.3%)
営業利益:20.0億円(同 +14.4%)
経常利益:20.0億円(同 △0.2%)
純利益:16.0億円(同 △66.9%)
1株当たり当期純利益:93.31円

売上高は増加を見込むものの、純利益は減少する見込み。

総括

高島株式会社の2025年3月期第3四半期決算は、売上増加ながらも利益は減少する結果となりました。セグメント別では、建材・産業資材セグメントの成長が続く一方、電子・デバイスでは競争激化が影響。為替差損の影響も見られます。今後の課題として、収益性向上と財務体質の強化が挙げられます。配当は増額予定であり、株主還元に積極的な姿勢を見せています。