記載した内容は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資する際は自己判断でお願いいたします。
企業概要
東洋建設株式会社(コード番号: 1890)は、日本の総合建設会社であり、国内外で土木・建築事業を展開しています。特に、洋上風力発電やインフラ整備などの分野に注力し、持続可能な社会の構築に貢献しています。
2025年3月期 第3四半期 連結決算(2024年4月1日~2024年12月31日)
連結経営成績(前年同期比)
売上高:1,164億55百万円(前年比 -15.1%)
営業利益:57億48百万円(前年比 -24.5%)
経常利益:52億80百万円(前年比 -25.0%)
親会社株主に帰属する四半期純利益:39億66百万円(前年比 -10.2%)
(参考)包括利益:37億83百万円(前年比 -28.0%)
1株当たり四半期純利益:42.23円(前年同期 46.88円)
連結財政状態(2024年12月31日現在)
総資産:1,598億16百万円(前期末比 -43億44百万円)
純資産:747億42百万円(前期末比 -60億57百万円)
自己資本比率:45.1%(前期末 47.6%)
1株当たり純資産:766.97円(前期末 831.98円)
セグメント別業績(前年同期比)
(1)国内土木事業
売上高:630億32百万円(-9.4%)
営業利益:20億12百万円(-47.8%)
大型工事の反動減の影響を受けたものの、インフラ整備などの受注は堅調。
(2)国内建築事業
売上高:408億98百万円(-14.5%)
営業利益:26億26百万円(+15.2%)
設計段階のプロジェクトが多く売上が減少したが、利益率の高い案件が増えたため営業利益は増加。
(3)海外建設事業
売上高:119億83百万円(-37.7%)
営業利益:9億28百万円(-28.9%)
フィリピンでのODA案件を受注するも、台風被害による工事中断の影響で減収。
(4)不動産・その他
売上高:5億41百万円(-11.6%)
営業利益:1億81百万円(+5.2%)
配当状況
2024年3月期:74.00円
2025年3月期(予想):80.00円(中間30.00円・期末50.00円)
通期業績予想(2025年3月期)
売上高:1,820億円(前年比 -2.6%)
営業利益:116億円(前年比 +6.5%)
経常利益:111億円(前年比 +10.4%)
親会社株主に帰属する当期純利益:76億円(前年比 +8.3%)
1株当たり当期純利益:80.91円
業績のポイント
・建設市場は堅調:公共工事の需要は防災・減災対策、インフラ老朽化対応、防衛関連投資などで安定。
・コスト増加の影響:建設資材の価格高騰、労務費上昇が利益圧迫。
・洋上風力事業の強化:ケーブル敷設船の建造や海底ケーブル埋設機の導入など、2027年の本格稼働に向けて準備中。
・国内建築事業は収益性向上:利益率の高い工事を受注し、今後の業績に寄与する見込み。
・海外事業は台風被害の影響:フィリピンでの工事遅延が業績を圧迫したが、ODA案件の受注は拡大。
まとめ
東洋建設の2025年3月期第3四半期は、売上・利益ともに前年同期比で減少したものの、国内建築事業の利益率向上や、今後の洋上風力事業の成長が期待されます。通期では増益を予想しており、安定した配当を維持しながら、中長期的な成長を目指しています。