記載した内容は決算短信発表時点のものであり、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資する際は自己判断でお願いいたします。
企業概要
東亜道路工業株式会社(コード: 1882)は、道路舗装工事を中心とした建設事業および建設材料の製造販売を行う企業です。国土強靭化の推進による公共工事の需要を背景に、安定した業績を維持しています。
2025年3月期 第3四半期決算(2024年4月1日~12月31日)
連結経営成績(前年同期比)
売上高:90,541百万円(+8.7%)
営業利益:3,009百万円(+30.9%)
経常利益:3,217百万円(+29.1%)
親会社株主に帰属する四半期純利益:2,813百万円(+80.9%)
売上・利益ともに増加し、特に純利益は前年同期比で80.9%増と大きく伸びました。これは、固定資産および投資有価証券の売却益による影響が大きいと考えられます。
連結財政状態
総資産:89,915百万円(前年末比▲2,980百万円)
純資産:55,559百万円(前年末比▲515百万円)
自己資本比率:60.1%(前年末比+1.3ポイント)
資産の減少要因は、現金預金や受取手形の減少が挙げられます。一方で、自己資本比率は上昇しており、財務の安定性は維持されています。
セグメント別業績
① 建設事業
受注高:52,497百万円(▲9.0%)
完成工事高:53,286百万円(+10.0%)
セグメント利益:1,789百万円(+30.0%)
公共工事の安定した需要に支えられ、完成工事高は増加しましたが、受注競争の激化により受注高は減少しました。
② 建設材料・環境事業
売上高:37,254百万円(+6.9%)
セグメント利益:2,831百万円(+10.5%)
原材料価格の上昇の影響を受けつつも、販売増により利益が向上しました。
配当状況
2024年3月期 実績:210円(株式分割前)
2025年3月期 予想:85円(1株当たり)
2024年4月に1株を5株に分割しているため、配当の見かけ上の減少は調整後の影響です。
2025年3月期 通期業績予想
売上高:126,000百万円(+6.7%)
営業利益:6,000百万円(+9.6%)
経常利益:6,100百万円(+6.9%)
親会社株主に帰属する当期純利益:3,900百万円(+2.8%)
1株当たり純利益:84.33円
アスファルト等の原材料価格の変動リスクがあるものの、全体的に業績は安定して推移すると見込まれています。
まとめ
東亜道路工業の2025年3月期第3四半期の業績は、売上・利益ともに前年同期比で大幅に向上しました。特に純利益は投資有価証券の売却益などの影響で急増しました。建設事業は受注競争の影響を受けるものの、安定した需要が下支えしています。財務状況も健全であり、通期業績も順調に推移すると予想されます。